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インタビュー

美容医療に挑戦する医師へ伝えたいこと|ゴリラクリニック 稲見総院長


戻る 2022/02/08
ゴリラクリニック稲見様

近年、注目されている科目の美容皮膚科ですが、その中でも男性向け美容医療が人気で好調です。

ゴリラクリニックは医師の給料も業界高水準で、医師年収平均は1700万~2200万円。非常勤の週1日以上から勤務可能で週3日、週4日勤務の非常勤医師、常勤医師も多数所属しています。

そんな美容皮膚科を率いて、男性美容医療でポジションを確立したゴリラクリニックの総院長にインタビュー。内科、外科の垣根を超えた医師採用方法や、今以上に年収を上げ、美容医療でさらにチャレンジしたい医師を応援している組織です。

過去に総院長が保険診療の医局を離れて思ったことや、求めている医師像、美容皮膚科医の勤務状況について詳細を伺いました。

美容皮膚科・医師転職転科に興味がある医師、転職活動中の医師必見です。

ゴリラクリニック総院長 稲見 文彦氏

 

Profile
ゴリラクリニック総院長
稲見 文彦 (いなみ ふみひこ)

美容外科は特殊な医療分野であり、美容外科医もその分野に特化したスペシャリスト。初めての美容医療や他科から入職された方にも、全てに等しく丁寧に研修をしてくださります。医師だけではなく、スタッフ全員に「美容クリニックの在り方」など伝え、クリニック全体で一つとなることを目標に取り組まれています。そのため、信頼も厚く、まさに中心的存在の先生です。

美容医療への転機

稲見総院長
学生の頃の実習で、何科を選択するかは消去法でしたね。
その中で、最後まで悩んだのが麻酔科形成外科でして、どちらも魅力的な科でしたが、特に形成外科に魅力を感じました。後に、私の上長になる方で、乳癌の痕を治すいわゆる「乳房再建」の手術を主にやっている先生がいらっしゃいまして、若くして胸がなくなってしまった患者さんの術後の姿を見たときに、見分けがつかないような綺麗な手術でした。

それを見た時に「これは素晴らしい」と思ったのが、美容医療に興味を抱く最初の切っ掛けになりました。形成外科に入局し仕事が始まりますと、理想と現実を得ていく中で、美容外科・美容医療に対する興味が募ってきたのですが、当時はまだ美容医療に対するイメージが今ほど芳しくなく、大学などでは受け入れ難い時代でした。
私が所属していた形成外科の医局では美容外科に触れる機会があまり得られず、一念発起し美容の世界に飛び出して行こうと決心しました。

ゴリラクリニック

医局を離れて感じたこと


吉澤
医局を離れて美容医療を始めるにあたり、当時は悩まれた時期や苦労された時期などありましたでしょうか?

稲見総院長
むしろ今それを感じていることの方が多かったりします。
これは私自身の持論ではありますが、これを形成外科の先生に聞かれると怒られちゃうかもしれませんね(苦笑)

形成外科的知識はあって損はありませんが、美容医療が扱うもの形成外科が扱うものとではそれほど被ってはいません。重なる点はもちろんありますが、例えば形成外科というものがあり、その中に美容があるというイメージではないです。

具体的な話になりますと、例えば美容外科医としてある程度一端になると考えると、二重の手術、鼻を高くする手術、豊胸術、脂肪吸引、フェイスリフト、注入になります。これらができると9割方カバーできると思いますが、いずれも形成外科の中ではそれほど行われないジャンルです。

特に一番多い手術として二重の埋没法がありますが、これも大学ではそれほど行いません。
形成外科の知識を生かして美容外科に使うということはできますが、形成外科ができれば美容は全く問題ないわけではありません

私は形成外科の専門医を取らずに美容外科に来ましたが、切ったり縫ったりという技術を持っていたこともあり、それほど困ることはありませんでした。ただ、逆に年月を経てゴリラクリニックで勤務する中で、やはり基礎が大事だなと思ったことはありました。どのように切ってどのように縫うか、本当に基礎の基礎がやはり大事なんだなと思うことがあります。

ゴリラクリニック

吉澤
美容医療未経験の先生より、よくご相談いただくのは「もう少し医局にいた方がいいのか?」「専門医を取得した方がいいのか?」で悩まれている医師が多くみられます。保険診療から美容クリニックへ転科し、総院長までキャリアアップした稲見院長の実体験は大変勉強になります。

稲見総院長
意外とここが大事だなと思うことは、いわゆる自由診療・美容外科というのは医療でもありますが、サービス業なんですね。

患者さんが希望される施術に真摯に向き合い、医学を前面に出しすぎて正論で語ることはやってはいけません

というのは患者さんが望むことの中には、「いやそれは医学的に最適解じゃないよ」ということもありますが、その患者さんがやりたい施術が明らかにデメリットにならないのであれば、「それはやってもいいと思いますよ」という一言が大切です。私が良くファーストフード店で例えますが、私たちも食べに行きますよね?

注文した時に店員から「こんな不健康な物を食べるのではなく、もっと栄養価のあるバランスの取れた食事をしなさい」と言われたら嫌じゃないですか?それは百も承知で、ジャンクフードを食べたいからお店に来て注文していますので、それと似通っているところがあると思います。患者さんがやりたい、こういう風にしたいという話をきちんと受け止めた上で、治療はこういうものがあると提案する。

それに対してはメリットとデメリットがありますので、一緒に考えてコミュニケーションを取るというのが凄く大切なことになります。形成外科で経験を積み、専門医も取得して「よし、じゃあ美容に行こう!」という中には、なんでもできるとお考えの先生もいらっしゃるような気もしますが、実はそこで大事なことは患者さんの立場になって考えられるホスピタリティと、そのような精神があるかどうかというところです。

自由診療に対する意識や認識といいますか、技術だけではなかなか上手くはいかない部分もありますので、逆に美容クリニックに勤めていることを負い目や引け目に感じる必要はないと私は思います。

吉澤
医局でも患者さんに接する機会は非常に多いと思いますが、ホスピタリティなど学べないところになるのでしょうか?

稲見総院長
うーん、大学病院の忙しい中で、一人一人の患者さんに20分、30分というような時間を割いて話ができるのか事実問題難しいと思います。

もちろん、それを取り組んでいる先生もいらっしゃると思いますが、外来もたくさん来る中で、一人一人にボリュームは掛けられないのが現実ですし、もう少し話したいという患者さんがいても難しいことが多いと思います。

専門医、認定医など美容医療に必ず必要か

稲見総院長
私自身が取得していませんので、なかなかそこに対してとった方が絶対いいとは言い難いですが、先ほども申し上げたとおり持論としてはそこまで固執しなくていいとは思います。

ただ、実際問題として大学を離れてしまうと今まで当たり前にできていたことができなくなってしまったり、大学で扱うような手術ですとか、調べもの一つでも結構大変だったりします。

いきなり医局を抜けてしまうというよりかは、大学と上手に関係を築きながら美容の世界に来るというのもいい事だと思います。

現代の美容医療の変化

稲見総院長
ゴリラクリニックが誕生したのも一つの変化です。
今までは男性が自分の顔を気にするなんて…というのが当たり前でしたが、今では男性も気になるものは気になりますし、それに対して治療を受けてもいいのではないか、というのがゴリラクリニック拡大の要因でもあると思います。

その他に、美容外科では二重の手術のご希望は非常に多いわけですが、以前は芸能人のようなパッチリとした大きい目になりたい希望が多かったものが、今は段々と自然なナチュラルな感じに変わってきたのも一つ変化としてあります。

また、未成年の方で親御さんと一緒に来れられるという方も多いわけですが、それも変成なんですね。以前は絶対反対、渋々付いてきた方が多かったのに対し、今はこの子のためにやってあげて下さいという感じで積極的な親御さんもいらっしゃいます。

ゴリラクリニック稲見総院長へのインタビュー

美容クリニックで大事なこと

稲見総院長
たくさんありすぎ意識して話そうとするとなかなか難しいですが、一つとしては相手の目をみながら話すのは大事なことになります。

ただ、目を合わせて対話ができる方でしたらいいですが、中には目を逸らされる方もいらっしゃいますので、そういう方には無理に合わせない。細かい事ですが、全ての人に指示に合わせてなんでもするのではなく、この患者さんはこういう人かなと、ある程度思い描きながらなるべくその人に最適な対応をする

話し方一つでもそうですが、海外から来られる患者さんもいらっしゃいますので、なるべく簡単な言葉を使うのも大事なことですし、未成年の方と年齢を重ねた方では話し方を変える必要もあります。例えば、緊張している方にはフレンドリーに会話もしますし、色々なことを理論的に質問される方にはきちんとした説明をしますので、その方に合った対応をするということが大事になります。

これから美容医療に挑戦する医師へ一言

稲見総院長
とにかく美容医療というのは普通の保険診療とは違った魅力があります。
難しいように考えられる先生も多いと思いますが、私が保険診療で一番違和感を覚えたのは、研修医が手術をしても、大ベテランの先生が手術をしても基本的にお金は一緒です。

それどころか研修医が手術をして合併症がたくさん出れば、それだけお金がかかってしまうというのが私の中の認識です。美容医療というのは上手い先生がやればそれだけ感謝もありますし、患者さんもたくさん来られます。逆に下手な先生が施術すれば返金することもありえます。つまり、より自分の実力次第でより多くの人に満足を与えられる

それを大変と思うか、面白いと思うかは人それぞれですが、私はそこが面白いところでもあり良いところだと思いました。患者さんと相談して決める、病院の上と相談して決める、それは病院にもよって違いますが、色々なことができるというのが自由診療です。

自身の考えではありますが、形成外科や皮膚科などの知識をお持ちになり、美容の世界へ来られるというのはすごく良い事だと思いますが、それ以外の科、内科であったり耳鼻科であったり、美容医療に挑戦される科はどの科目でもいいと思います。

寧ろ、集合知といいますか、色々な科の人が集まることによって相乗効果も得られます。形成外科だけでは他の科のことで知らないこともありますので、この症例はこの先生に聞けばいいという環境ができるとすごくいいと思います。色々な科の先生が集まり一つのクリニックを作り上げていく、それが私の理想とするクリニックの姿です。
大事なことは患者さんとのコミュニケーション。技術は後からついていきます。
 

ゴリラクリニック総院長稲見氏とドクターコネクト吉澤


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採用面接で合格する医師、不合格の医師の違い



この数年、美容医療業界は医師の採用と離職防止に努め、その結果、応募者の多い人気エリアは徐々に医師が充足しつつあり、採用基準も高くなってきています。10人面接して1~2人しか採用しない大手クリニックも出てきています。

採用になった医師は何が評価されたのか、不採用になってしまった医師は何が足りなかったのか。

それは経歴などではなく、美容クリニックの経営理念を理解しているか患者さんをお客様として接することができるか美容医療を志す意思をしっかり持っているか、などです。

ドクターコネクトは業界実績18年、数多くの医師転職をサポートし採用面接に同席してきました。ただ求人をご提案するのではなく、「採用面接で合格する」ことを重要課題として取り組んでおります。ご入職後のアフターフォローもしっかり行い、PDCAサイクルを繰り返すことで得た長年のノウハウがございます。

内定率をより高めるために、ぜひ医師転職支援サービスをご活用ください。

 


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