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研修医(専修医)・専攻医の平均年収|給料は低い?などの気になる質問にも回答


戻る 2023/10/05
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研修医は年収が低く激務であるイメージが一般的に広がっています。実際に、一部の地域では、研修医・専攻医の平均年収が低く、医師の負担が増加している現実もあります。今回は、研修医・専攻医の平均年収をデータで紹介しつつ、給料の水準が低いといわれる理由や研修明けの先生におすすめの転職先を解説します。

 

研修医・専攻医の平均年収はどのくらい?

研修医・専攻医の平均年収は所属する病院や地域、年次によって異なります。なお、専攻医は研修医よりも高い専門性や技術力が求められるため、平均年収も高いのが特徴です。

こちらでは、初期研修医を研修医、後期研修医を専攻医と呼んだうえで、それぞれの平均年収や給与水準にばらつきが出る理由を解説します。
 

研修医の平均年収

厚生労働省が公表している「臨床病院における研修医の処遇」によると、研修医の平均年収は全国のデータで約435万円~480万円です。一方、1年を通じて勤務した給与所得者1人あたりの年収は平均445万円で、研修医の年収水準とほぼ変わりません。

研修医の年収は所属する病院によってばらつきが大きく、320~720万円の範囲で変動しています。地域によっては研修医の年収が1,000万円を超える病院もありますが、比率としてはごくわずかです。
 

専攻医の平均年収

厚生労働省公表の「令和4年賃金構造基本統計調査」により算出された、専攻医(25~34歳)の平均年収は約654万円です。研修医の平均年収が435万円~480万円である点を考え合わせると、高い専門性と技術力に見合った年収が保障されているといえるでしょう。

専攻医の平均年収は所属する病院や地域、年齢によってばらつきがあり、研修医と同じく、大都市圏よりも地方都市の年収が高い傾向にあります。

また、専攻医は研修医とは異なり、医師としての副業(外部病院での勤務)が認められているため、年収のベースアップが可能です。ただ、専攻医の副業はあくまでも後期研修に支障が出ない範囲に限られています。
 

「研修医の給料が低い」イメージがあるのはどうして?

統計調査を見ると、研修医の平均年収は一般企業の若手社員よりも高い水準で保たれている反面、一般的には「研修医は給料が低い」というイメージがあるのも事実です。

研修医の給料が低いイメージの理由としては以下の点が挙げられます。

 ・激務のイメージが強い
 ・最高年収とのギャップが激しい

働く中で感じることはもちろん、普段目にするドラマや映画などで描かれる研修医も激務の中というイメージを与えるキャラクター設定になっています。そのため、一般的にもフィクションのイメージが先行し、激務に見合った年収が保障されていないという印象が強く残っています。

また、医師全体のイメージも影響しています。一般的に、医師は年収水準が高い職種の1つで、年収が1,000万円を超える医師も珍しくありません。また、研修中の専攻医であっても副業をバランスよく組み合わせている場合は、平均を超える年収のキープが可能です。

もちろん、一般企業と比較すれば研修医の年収は決して低くないでしょう。しかし、一般に激務のイメージが強いために、給料が低い印象が根強く残っているのです。
 

研修医の給料詳細

研修医として病院に就職すると、安定した給与が支払われます。研修医の給与水準は以下の要素によって決まります。

 ・年次
 ・都道府県
 ・勤務先

研修医の給与はばらつきが大きく、同じ病院でも平均年収に開きが出るケースも珍しくありません。こちらでは、研修医の平均年収について年収や都道府県、病院別に解説します。
 

【年次別】研修医の平均年収

「臨床病院における研修医の処遇」で公表されている研修医(初期研修)の年次別平均年収は以下のとおりです。

 1年次:約435万円
 2年次:約480万円

現行の制度では、医師の研修は初期研修と後期研修に分かれており、後期研修医は専攻医と呼ばれています。専攻医の平均年収が696万円であることから、研修医期間中は年次ごとに年収が上がるシステムになっています。初期研修・後期研修の研修期間は、初期研修が2年、後期研修が2~3年です。
 

【都道府県別】研修医の平均年収

地域別に見ると、東京・大阪などの大都市圏よりも地方都市の平均年収が高い傾向にあります。「臨床病院における研修医の処遇」をもとに計算すると、東京都の研修医(2年次)が平均年収約400万円、最も高い秋田県で650万円前後です。大都市圏よりも地方都市で研修医の平均年収が引き上げられている理由としては、人口の少ない地方都市において研修医1人あたりの負担が重い点、負担に見合うだけの給与水準を病院側が用意することで優秀な研修医の確保を図っている点などが挙げられます。

また、同じ地方都市であっても過疎地域やへき地など、医師が極端に少ないエリアでは平均年収がさらに引き上げられます。ただ、給与水準の引き上げだけでは医療人材の地域格差はなかなか解消されず、研修医制度の見直しによる医療人材の適切な供給が課題です。

給与水準だけで勤務するエリアを決めるとキャパシティに見合わない業務を任され、医師としての自信をなくして早期退職をしてしまうケースも珍しくありません。
 

【勤務先別】研修医の平均年収

ここからは、勤務先別に研修医の平均年収を紹介します。(下記表参照)

 

1年次の年収平均

2年次の年収平均

       大学病院

302万円 

312万円  

臨床研修病院    

435万円 

485万円 

 

研修医の主な勤務先としては、大学病院と臨床研修病院があります。臨床研修病院とは厚生労働省が認めた特殊な研修病院で、特定の基準を満たすことでより専門的な研修に対応しています。臨床研修病院の種類は以下の2つです。

 ・基幹型臨床研修病院
 ・協力型臨床研修病院

基幹型臨床研修病院は厚生労働省が定める基準をすべて満たし、より高度で専門的な医師の研修を担います。一方、協力型臨床研修病院は基幹型臨床研修病院に託された機能のうち一部を引き受ける研修機関です。

臨床研修病院の場合、全国的な平均年収は研修医全体の平均とほとんど差がありません。

一方、大学病院の場合は1年次が平均302万円、2年次が312万円と、臨床研修病院に比べて年収水準が引き下げられています。

大学病院の場合、基本的に営利を追求しておらず、利益以上に次世代の医師養成や安定した医療リソース供給を主な目的としているため、年収水準が低い傾向にあります。

もちろん、年収以外のチェックも大切です。大学病院ではつねに最先端の医療技術を導入し、臨床に活用しているため、日々の業務を通して医師としての基本的な知識・スキルを身につけられます。また、大学病院では医療スタッフの循環体制が整えられており、他の医療機関と比較してある程度まとまった休日を申請可能です。さらに、大学病院は一般的な信頼性が高く、一定年数以上の勤務実績があると転職を有利に進められます。

勤務先選びでは年収水準だけでなく、福利厚生や医療技術の専門性など、さまざまな要素のチェックが重要です。
 

【具体例】研修医の給料

  ここまで見てきたように、研修医の給料は勤務先や年次、地域によって大きく変わってきます。ここからは基本給や手当・賞与の有無など、さまざまな条件別に研修医の給料事情をシミュレーションします。

(研修医Aさん)

基本給:30万円
各種手当:研修手当・宿日直手当・時間外手当・通勤手当
賞与:年2回前年度実績3ヶ月分

各種手当や賞与が比較的充実している、一般的なパターンです。賞与の支給は医療機関によって異なります。

(研修医Bさん)

基本給:25万円(1年次)、27万円(2年次)
各種手当:時間外手当、住宅手当
賞与:なし

同じ研修医でも年次によって基本給を変えている医療機関も珍しくありません。この種の医療機関では、専攻医になると基本給や手当がさらに引き上げられます。

(研修医Cさん)

基本給:32万円
各種手当:時間外手当・診療夜間看護師等手当
賞与:年1回前年度実績4ヶ月分

賞与の金額や支給回数は医療機関が自由に決定できます。各種手当の水準や昇給条件も医療機関ごとに異なるため、勤務先選びにあたっては事前の確認が必要です。
 

研修医・専攻医の給料の内訳

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研修医・専攻医の給料は主に以下の要素によって決まります。

 ・基本給
 ・各種手当
 ・ボーナス
 ・副業

基本的に、実際に受け取る給料は以下の式で算出可能です。

 給料=基本給+各種手当+ボーナス

実際には所得税や源泉徴収などが控除されるため、手取り額は上記の金額よりも下がります。また、副業収入を得ている場合(副業を行う際に発生した経費を差し引いた所得金額の合計額が20万円を超える場合)は別途申告が必要です。

それぞれの金額や支給条件は医療機関によって異なるため、入念なリサーチが求められます。
 

基本給

      基本給は各種手当や賞与などが含まれないベースの給与です。厚生労働省が公表している「臨床病院における研修医の処遇」では基本給をベースに各種統計を算出しています。

基本給のみで医療機関の待遇を判断するのは情報として不充分です。基本給が平均より低かったとしても、賞与や各種手当が充実していれば給与の手取り額は引き上げられます。

一方、基本給が平均以上だったとしても賞与や各種手当が低く抑えられれば、実際受け取る給与は下がってしまいます。求人では基本給を高く見せておき、平均よりも低い賞与や各種手当でバランスを取っている医療機関も少なくありません。

医師の求人を見る際は基本給だけでなく、賞与や各種手当を合わせてチェックしましょう。
 

当直手当

当直手当は、労働基準法下では宿日直手当と呼ばれるもので、病院内での当直勤務に対して支払われます。

当直は休日の日直と夜間の宿直に分かれており、両方を合わせて宿日直と呼んでいます。病院の通常業務である夜勤とは区別されているため、注意が必要です。

当直勤務は主に以下の業務を表します。

 ・病院内の巡回業務
 ・緊急時の患者対応

診療時間外の医師の常駐は医療法で定められた病院の義務です。また、宿日直手当は一人1日平均額の1/3以上と定められています。

宿日直手当が多いほどトータルの給与が増えますが、宿日直は負担の大きい業務であり、疲労が蓄積しやすい点も考慮が必要です。
 

ボーナス

ボーナスは、求人では賞与として記載されます。賞与は年1~3回の幅で支給されますが、病院によっては賞与が支給されないところもあります。

賞与は基本給を単位として支給されるのが原則です。たとえば、求人に基本給30万円、「年2回前年度実績3ヶ月分」と記載されていれば、前年度の賞与は1回あたり90万円支給され、トータルの支給金額は90万の2回分で180万円と解釈できます。

求人でボーナスを確認する際は、前年度実績である点に注意が必要です。前年度実績はあくまでも過去のボーナス水準であり、病院の業績に応じて変動する可能性があります。極端な例ですが、採用された次の年度からボーナスがゼロになったとしても法的には違法ではありません。個人の実績や勤務態度によってはボーナスが減額されたり、全額カットされたりするケースも考えられます。
 

専攻医は副業もできる

専攻医になるとアルバイトや外部の病院における勤務など、副業が認められます。研修先病院の基本給とは別途収入を得られるため、ベースの年収が低い専攻医のうちは貴重な収入源です。

専攻医が行うアルバイトの代表例としては、家庭教師や医学部予備校の講師などが挙げられます。

ただ、研修医の本分はあくまでも医療技術の習得と基礎知識定着であるため、医療機関によって副業に制限が設けられています。もちろん、病院が認めていない副業を行った場合、処分の可能性があるため、事前の確認が必要です。
 

研修医・専攻医はアルバイトできる?アルバイトをする際の注意点とは?

専攻医と呼ばれる後期研修医であれば、病院が許可した範囲で副業やアルバイトが可能です。病院の基本給以外にアルバイト収入が加わるため、生活が安定します。

ただし、病院によっては専攻医も含め研修期間中のアルバイトを一切禁止しているところもあるため、事前の確認が必須です。

専攻医は可能な場合もあるが、原則研修医には認められていない

専攻医は病院によってアルバイトが可能です。しかし、研修医は原則としてアルバイトが禁止のため日々の業務や知識の習得に励みましょう。

参考までに、研修医のアルバイトは臨床研修に関する省令第10条において「届け出た研修プログラム以外の研修プログラムに基づいて臨床研修を行ってはならない。」と決められています。

専攻医でアルバイトをする際の注意点

専攻医でアルバイトをする場合、本来の業務や学びがおろそかにならないよう、バランスや体調管理が欠かせません。具体的には、当直のアルバイトを入れすぎて日中の業務が眠気で手につかない場合や、働きすぎて体を壊してしまうことが挙げられます。

未経験から高年収を狙うなら美容外科・美容皮膚科への就職がおすすめ

今の時代、医師の中でも転職は珍しくありません。厚生労働省が公表している「令和2年職業紹介事業報告書の集計結果」によると、令和元年から2年にかけて、有料の新規求職申込件数に限定すると14.3%減少していますが、平成30年から令和元年にかけて17.9%の上昇を見せており、全体としては回復傾向です。

未経験から安定した収入を狙うなら、美容外科・美容皮膚科への就職がおすすめです。転職組にとっても美容外科・美容皮膚科は未経験からでも参入しやすい分野といわれています。

こちらでは、美容外科・美容皮膚科への就職がおすすめの理由を、主な仕事内容や収入相場から解説します。
 

美容外科・美容皮膚科への就職がおすすめの理由

美容外科・美容皮膚科への就職がおすすめの理由は主に以下のとおりです。

 ・報酬の相場が高い
 ・キャリアアップの見通しが立ちやすい
 ・ワークライフバランスが確保しやすい

美容外科・美容皮膚科は原則として自由診療のため保険適用がなく、1回あたりの支払が高い傾向にあります。また、美容外科・美容皮膚科は大手クリニックで必要なノウハウをじっくり身につけて、開業や分院の院長を目指すプランも可能です。さらに、急なオペや急患の対応がないことから、ワークライフバランスが適切に保たれます。
 

美容外科・美容皮膚科の仕事内容

美容外科・美容皮膚科は審美医療のスペシャリストとして、患者さんがより美しくなるためのサポートを行います。

具体的な施術としては美容整形や痩身術、豊胸手術などを行うほか、ボツリヌストキシン治療といった注射も対応範囲に含まれます。もちろん、施術にあたっての事前カウンセリングも大切な仕事です。
 

美容外科・美容皮膚科の収入相場

美容外科医の年収は全国平均で2,200~3,000万円で、医師全体の平均年収である1,596万円を大きく上回っています。

なお、上記は研修医から転職した場合の数字であり、美容外科医としてキャリアを積み重ねるにつれて年収水準は引き上げられます。なお、これから美容外科や美容皮膚科に転職を検討する場合は、大手クリニックでかつ研修体制が整ったところを検討すると無理なく働けるでしょう。
 

まとめ

研修医のうちは年収水準が低く、専攻医であっても年収が1,000万円を超えるケースは稀です。また、研修医は医師として求められる業務が多く、アルバイトと両立すると体力的にきつくなり、転職を検討するケースも珍しくありません。

医師として高収入を目指すなら、美容外科・美容皮膚科への転職もおすすめです。美容外科・美容皮膚科であれば自由診療のため施術あたりの単価が高く、大手クリニックの中でも研修体制が整っているところを選択すると不安を抱えずかつライフワークバランスが良い状態で働けます。

美容外科・美容皮膚科への就職に少しでも不安があるなら、転職サイトをチェックしてみましょう。医師に特化した転職サイトなら境遇の似ている求職者による体験談が多く掲載されているため、参考になるとともに、美容外科・美容皮膚科への就職を具体的にイメージできます。

https://dr-connect.jp/article/experience/11846

あらかじめビジョンを具体化させたうえで転職を成功させましょう。

 

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ドクターコネクト編集部
この記事の監修者
ドクターコネクト編集部
こちらの記事は、ドクターコネクト編集部が監修しています。


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