大手美容外科クリニックでの2025年4月入職医師採用枠は一旦締め切られましたが、エリアによっては引き続き募集を行っています。
リアルな医師3年目採用事情、今からでも間に合う見学・エントリーの方法、そして肝心な内定を獲得するポイントを、ドクターコネクトのエージェントに聞きました。
情報提供してくれたのは、ドクターコネクトでトップ成績を誇るこちらのお二人。
院内見学や面接対策、面接同行、入職後支援まで、フルサポートしています。
鈴木氏
吉澤氏
──実際のところ、最近の採用事情はどのような状況なのでしょうか。
鈴木
大手美容外科クリニックでは、すでに一次募集が終わりそうなところもあります。美容外科医・美容皮膚科医への転職をお考えの研修医や転科の先生には、早めにエージェントから状況を聞き出すことをお勧めします。
吉澤
美容外科クリニックの採用活動は年々、時期が早まってきているのは事実です。ある大手クリニックを例にお話しますと、2024年4月入職の一次募集が2023年5月で締め切り、2025年度の一次募集が今年の6月で締め切られました。
──募集時期が早まっているのは何故ですか。
吉澤
研修医の見学申し込みや医師3年目の応募者の急増が背景にあると思います。「直美(ちょくび)」なんていう言葉も最近出てきましたね。実際に、ここ数年で倍近くになっていると聞いています。コロナ禍でも成長を続けている美容医療クリニックの採用状況は、買手市場になっていると言えるでしょう。
──では、今、どのような行動を起こせば良いのでしょうか。
吉澤
既に一次募集は終わりそうで、二次募集の見学・エントリーは可能です。なるべく早く私共にご相談いただき、見学会エントリーのお手配をさせていただきたいです。というのは、今、エントリーしても実際に見学や面接ができるのは早くて、1か月から1か月半くらい先になる可能性が高いからです。
2025年4月までに転職を考えていらっしゃる場合には、早めにエージェントに連絡し、直接面談をおすすめします。面談・見学を先延ばしにすると機会を失ってしまうような状況です。
2026年4月入職や2027年4月入職を目指している方に関しても、エントリー開始時期を逃さないために、エージェントに早めの相談をしておくとよいかと思います。各エージェントは常に採用担当者と連絡をとっているため、逐一状況を連携することが可能です。
──実際に面接まで行った場合には、内定が出るまでどのくらい待つのでしょうか。
吉澤
面接後、大体1週間から2週間で内定が出ています。特別に速いケースでは、翌日に内定ということもあります。何か秀でたものを持っていらっしゃるドクターは内定が速く出ることが多いですね。
──秀でたものを持っていらっしゃるドクターとは。
吉澤
ずばり、コミュニケーション能力が高いドクターです。例えば、SNSで魅力的な発信をしているとか、実際の面接で「対話能力」をアピールできるとかですね。こういう秀でたアピールポイントが無いと、すぐには内定には結びつきにくいと思います。
──では、面接で効果的にアピールする方法を教えてください。
鈴木
見学前に実際に会ってお話させていただくと、美容医療において、そのドクターが向いてるところ、向いてないところ、その両方がわかります。これは、長年、美容外科医・美容皮膚科医の美容医療クリニックの医師採用をお手伝いしてきた、弊社の経験と情報力によるものだと思います。
美容外科クリニックはそれぞれに組織としての個性があります。組織の雰囲気や文化、面接内容、採用されやすいアピール点など、私たちは多くの情報を蓄積してきましたし毎年倍率も上がり採用方針も変化していきます。ご自分で応募するメリットはもちろんありますが、ドクターコネクトのエージェントを利用していただき、ぜひ内定率を上げていただきたいと考えています。
採用判断において面接の比重は高いのですが、それだけに面接には色々なところに、面接を受けるドクターが予想できない地雷があります。”善かれ”と思っておっしゃったことが、致命傷になることも稀ではないのです。直接お会いした医師の方には細かくポイントをお伝えしております。(笑
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メール相談はこちら一次募集、二次募集、年開けて三次募集がありますが、迷っていらっしゃるならば、二次募集が始まる前の段階で私たちにご相談だけでも、是非、アクションを起こして頂きたいですね。
先ほど申し上げたように、ご相談者の研修医または転科希望医師が美容外科医に向いてる点は「大きな可能性」なのです。これは、ご自分ではお分かりにならないところもあると思います。例えば話すタイミングのうまさ、目の動き、所作、会話の作り方、着地の仕方などもあります。ご自分がそのクリニックに向いているところを、アピールするための方法を、一緒に考えさせていただきたいですね。
──未経験の研修医や転科医師の方々には美容外科・美容皮膚科クリニックへの不安があると思いますが、実際の研修制度はどのようなものですか。
鈴木
美容外科クリニック、美容皮膚科クリニックによって医師の研修体制に特色があります。ある美容外科クリニックは、コロナ禍以前には新規入職医師が一カ所に集まって座学を受けて、その後にOJTに入るという流れでしたが、昨年からは座学の場所を何カ所かに分けて行っています。研修用の動画が用意されているところもあります。
吉澤
最近の某大手美容外科クリニックは、それぞれきちんとした研修体制ができています。オペ室立ち会いで、実際の二重施術等を見て学ぶ研修もありますし、PCが貸与されて自分で勉強ができる体制のところもあります。独自の美容医療教科書を作成しているクリニックもありますね。指導医が在籍していて、フォロー体制もできているところもあります。
未経験から美容外科医・美容皮膚科医を目指す先生に大手美容外科クリニックをお勧めする理由は、そういう体制ができていることです。
研修期間というのは、新入医師にとっては知識と技術を学ぶ場ですが、クリニック側にとってはこの研修期間中に、それぞれの医師の能力や可能性を査定できる場になります。
採用側が研修中に見るのは、
です。
手技は、実際にやってみないと能力とか可能性が判断できないので、研修期間中に判断されることになります。
大手美容クリニックをお勧めする理由は、実際の手技に関しても、短期間でより多くを経験できる点にありますね。
──美容医療のトラブルを不安に思われるドクターもいらっしゃると思いますが。
吉澤
美容医療賠償責任保険を扱う企業の方のお話では、最近は「思った施術と結果が違う」とか「説明を聞いていない」など、同意に関するトラブルが多いと聞いています。ほとんどの大手美容クリニックは、訴訟などに関して、しっかりカバーしてくれるので心配はないでしょう。
むしろ、最近は訴訟が起きたという話は聞いたことがありません。
──個人のノルマ、達成できなかった時の減給などがあると不安ですが。
吉澤
大手に関しては個人ノルマは無いですね。遅刻や欠勤などの勤務状況が常識をはずれてなければ、減給されることもありません。ただし、報酬が上がらない可能性はあります。
などというようなケースでは、減給されるケースも聞いていますがこれは保険診療の病院や大型組織では当たり前の評価ですのでここで躓く医師はそもそも美容外科や美容皮膚科でお客様のニーズを満たせないと思っています。売上目標は個人に課せられるのではなく、チーム(各分院)で達成するという形に変わってきています。
──では、新卒のドクターの年収アップモデルについて教えてください。
吉澤
美容外科医の年収は2200万円~2500万円でスタートしますが、早ければ半年、遅くとも1年から3年くらいの間で大きく変化すると思います。2,500万円から5,000万円くらいまでではないでしょうか。院長になると、3,000万円から8,000万円くらいまで。もちろん、クリニックの規模によって異なります。
──大手美容外科クリニック入職後のキャリアパスについて教えてください。
吉澤
主要都市はドクターのブランディングが必要になってきています。「この分野が得意」というアピールをしていくことが大事ですね。眼が専門とか鼻が専門とか、あと、注入やリフトがありますね。
反対に、地方都市では一人のドクターで全部のメニューができる、というような体制で運営されていることが多いです。地方都市でしばらく勤務した後に主要都市に転勤して成功なさるというキャリアパスもありますね。毎月の状況にもよりますがとにかく美容外科に入職したい、という場合には地方のクリニックを希望すれば入りやすくなる場合もあります。
鈴木
5年~10年前に比べ、美容外科医・美容皮膚科医の基礎を学んだ医師にはやりたいことを選べるようなシステムになってきました。インセンティブは変化しますが、選択の自由があるようです。美容外科が向いていてなかったとわかった場合でも、そこから美容皮膚科にチャレンジするケースもあります。メスを使わない方でも成功しているケースがありますね。
美容外科医ですと、二重症例が50件超えたくらいで、落ち着いてくる方がほとんどです。そのくらい経験なさると「向いているか否か」が、ご自分でもお分かりになるようです。
吉澤
ある程度忙しく、多くの症例をこなし、ご自分が向いてるか向いてないかの判断をしてほしい。逆に中規模・小規模の美容外科クリニックだと、一日の症例数が少ないので、場合によってはその判断ができるまでに何年もかかることがある。その年月・その差は大きいですよね。初めての美容転職は大手に行くべき、という理由のひとつはそこです。
──研修医や医師3年目の未経験の先生に大手美容外科クリニックをお勧めする理由を教えてください。
鈴木
まずは、症例数の違いです。病院の形成外科と大手美容外科では、顔に関する症例数が違います。形成外科に何年いても、なかなか患者さんの顔のオペを経験できないというお話は聞きます。医局の人事がどんなに優しくても、関われる症例数は全く別の話だと思います。
そして、ドクターのブランディングに関しても大手のクリニックではSNSの管理をスタッフがサポートしてくれます。
例えば、有名大手美容外科クリニックで3年~5年以上やっていたというキャリアは、次の転職で高評価されます。どこと比べるという意味ではなく、どれだけの注入数、二重数、トラブル対応などを経験してきているかを業界の人間は知っています。
吉澤
保険診療では経験できない症例数を、大手美容外科医は経験できます。そして、ご自分の方針を固め症例を集めるためのツールがSNSです。
SNSは、プライベートを晒さなきゃいけないわけではなく、クリニックでどのような施術を行っているかを上げて、ご自身のブランディングを可能にするための方法だと思います。SNSの勉強会もありますので、SNSで使って良い言葉・NGの言葉なども学べます。先生ご自身の将来のためにも大変役に立つと思います。もちろんSNSが苦手な医師もいますのでクリニックによりSNS無しも選べます。
美容医療未経験の研修医・転科医師が、最初に大手外科クリニックに入職なさると、その後、いろいろな道が選べるようになると思います。得意不得意がはっきりしキャリアアップの可能性が広がるということです。
また、大手クリニックは中長期の経営計画がしっかりしているので、組織の中でキャリアを作っていくことも成功の道のひとつだと思います。
──今や医師の勤務にもワークライフバランスが求められていますが、休日は取れるのでしょうか。
吉澤
入職後のフォローのために医師とお会いすると、勤務時間に関しては満足度100%と言っても良いと思います。事前に説明させていただいたとおりの勤務形態ですから。入職1年後には産休を取られているドクターもいらっしゃいますね。そして、産休明けには、ちゃんと居場所はあるということです。長期勤務されているパパさん医師や産休中のママさん医師も何人かいらっしゃいます。
皆さん、お休みも取れているようですし、有休も取っていらっしゃいます。シフト制ですと、ご希望の日を休みにするということも可能です。なので、友達の結婚式や子どもの運動会などに行ける、というお話は聞いています。
美容外科医への就職をお考えの先生には、今の優先は何なのか?をお聞きします。ご自分の時間なのか、美容外科クリニックへの入職なのか、医師年収アップ、勤務地は主要都市と地方だったらどちらなのか、などです。
複数希望があり、全てどれも譲れない、とおしゃると入職は難しくなってきますね。柔軟に、将来を見据えたお考えを持ってチャレンジしていただきたい、と考えます。
将来についてのお考えですが、中期的な目標をお持ちになると良いと思います。「現状から抜け出したい」というのはホンネであったとしても、転職理由にはなりません。少し先の目標、それが貯金なのか、プライベート時間が増えたら何をなさりたいのか、そして、それが叶えられた時の次の目標も、できればお考え頂きたいです。
医師としてのブランディングや、院長になること、開業または別のビジネスオーナーになるための資金を作るなど。具体的な目標をお持ちでないとないと、転職は成功しないですし、長続きしません。
──ドクターコネクトの特徴や強みは何でしょうか。
吉澤
ご相談いただいた医師の人生を半分背負ったつもりで、支援いたします。なので、ご紹介先の採用担当者様からも「ミスマッチが少ない」「細かな説明や状況を医師へ伝えている」とお褒めの言葉をいただいています。これは、これからご登録下さるドクターにはアピールとして難しいポイントなのですが、ドクターには最小限のお時間とエネルギーで進められる、ということになると思います。
そのために、最初のヒアリングだけは1時間から1時間半かけて、お話します。
人間関係の構築が基礎になると考えているからです。
鈴木
ドクターコネクトの特徴として、「慎重であること」があると思います。慎重に進めているからこそ、入職後のトラブルが少ないという結果になっています。
エージェント紹介はこちら
転科・未経験で美容医療へ転職する医師は、研修制度が整っているクリニックを希望されることが多いです。
実際は医師研修が行われないクリニックの方が少ないのですが、研修がシステム化されてカリキュラムがしっかり組まれているという点では大手美容クリニックになります。
大手美容クリニックは総合的に美容医療を提供しているため、一通りの施術・技術を研修で学びます。長年の運営実績により熟考された研修制度で、レベルに合わせた指導が受けられます。
広範囲に及ぶ研修と経験は将来の選択肢が増えたり、特に若手ドクターが得意なこと・極めたいことを見つけやすいということもメリットです。それは医療だけではなく、クリニック経営やマネージメントも含まれます。
ドクターコネクトでは、医師研修合宿の同行取材や、医師採用担当インタビューなどを行っており、医師転職に役立つコンテンツをご提供しております。ぜひご一読ください。