医師として開業を考えた事はありますか?
将来の働き方について勤務医師で開業したいと考える医師は全体の8.9%、今の職場で働きたい48.6%、別の病院に異動したい26.3%の次に多い割合となっています。
出典:勤務医の就労実態と意識に関する調査
全体で見ると少ないものの、開業を考えた理由を見てみると、全く当てはまらないという人は少ないのではないでしょうか。本コラムでは勤務医から医師開業を目指す動機と、開業を考えるにあたり事前に把握しておくと良いポイントにスポットを当てご紹介します。
なぜ医師開業を考えるようになったのか、勤務医師に将来の働き方についてアンケートを行い、複数回答で得られた理由上位5つを見てみると以下のようになります。
労働時間に収入、加齢による体力的限界、ストレスなど、開業することで問題の解決を目指す考えが大半を占め、頷いてしまう勤務医の方もいらっしゃるのではないでしょうか?
「元々開業を目指していた」、「専門性の高い分野で追求をしたい」などの動機であれば、自身の得意分野を追求しつつ、マーケティング次第で成功する可能性は高いでしょう。
そして気をつけたい医師開業の動機は、過酷な労働環境から抜け出したい、今よりも高い収入を得たいなどの、消極的であったり、核となる要素が明確でない漠然とした動機です。
むしろ開業=経営者となりますので、医療以外の業務が発生しますし、収入では勤務医の平均年収が約1,500万円なのに対し、開業医の場合平均年収約2,500万円と、勤務医より開業医の方が1.7倍の収入という統計が出ており、魅力的ではありますが、開業に伴うデメリット面も考慮して考える必要があります。
出典:厚生労働省「勤務医の給料」と「開業医の収支差額」について
では、実際に開業をするにはどのような準備が必要なのか?
簡潔に4つのポイントがあります。
まず診療目的、経営計画を決めましょう。
基本の中の基本ですが、この軸をきちんと考える事でズレがあった際すぐに軌道修正が出来ます。
自身の「強み」を生かし、弱みをどう補うかを考えると良いでしょう。
医師開業の運命を大きく左右するのは「立地」です。
医院の密集する人気エリアで成功した事例もありますが、それは入念なマーケティングによるもの。
地域の特性と自身の診療内容でミスマッチを起こさないように、以下要点は抑えておきましょう。
また、失敗事例としては
開業資金の準備額はそれぞれとなりますが、自己資金、金融機関からの融資が一般的です。融資となりますと事業計画書の提出が必要となりますので、資金計画も立てましょう。
事業計画書には「どれくらいのお金を掛けるか」「資金調達はどのように行うか」「収支の見積もりと経営計画」を記したもので、融資を受ける際に必要となります。
また、計画判断にもなりますので見越した作りにしておくと良いでしょう。
どんなに計画を練っても数値には表れず想定が難しいところはここではないでしょうか。常勤スタッフ雇ったが、もしトラブルがあった際は簡単に解雇する事もできません。
開業当初は人件費を抑える点でも、パートで雇用し集患の状況に合わせシフト制で運用する事を考えても良いでしょう。その中から能力のあるスタッフを常勤にするなど、人材的資金的共に成長しながらと考えるのも有効です。
また、開院後徐々に集客や運用に関するトラブルもあることを想定しておきましょう。
医師として開業に至るまで大きな要素を簡潔に紹介しただけでも様々に準備が必要である事がおわかりいただけたと思います。
初めての開業だからこそ失敗はしたくない。でも周りは勤務医ばかりで相談してもそれが正しいのか分からないなど不安は付きもの。
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