医師のライフプラン、キャリア形成の中で、資産運用は重要であるとドクターコネクトは考えています。
実際にドクターコネクトをご利用いただいた医師から、税金の相談を多くお受けしています。医師の長期キャリアプランの中で生命保険ベースの貯蓄を考える方、アクティブな投資を考える方など様々です。
そのため美容医療・自由診療へ転職された医師がご自身で判断できる投資・貯蓄の勉強の場をご紹介しております。
この記事では資産運用のプロが、資産運用において特に注視される「利回り」について解説します。セミナーも全国で開催しておりますので、これから資産運用を始める方、また始めているが収益が思うように上がらない方も、是非ご参加ください。
皆様が何かしらの運用をされる時、気になる要素のひとつに利回りがあげられます。
今回は適正な利回りとは何かを、考えてみたいと思います。
下記は、日本で販売されている一般的な米ドル建て終身保険です。
保険会社が我々の代わりに運用してくれて、20年で1万300米ドル増やしてくれるわけです。返戻率(運用のリターン=収益)は110.3%で、年利回りは0.93%です。
契約する方の一番多い加入理由は、「円建て定期預金や円建て保険商品より利回りがいいから。」で、保障ではなく、運用を目的として契約されている方が多いようです。
しかし、利回りの前に、まず最初に注意しなくてはならないのが、保険の『リスク』です。例えば、もし早期に解約すると元本割れ(流動性リスク)をしてしまいます。また万が一、保険会社が破綻でもすれば、大きな損失(信用リスク)となります。
次に注意すべき点は、運用におけるリターンは「取ったリスクの対価」ということです。
まとめますと、米ドル建て保険商品で運用する場合は、途中で解約しにくいという「流動性リスク」そして、保険会社が破綻するかもしれないという「信用リスク」などのリスクを取った結果、年利0.93%のリターンが受け取れていることになります。
では、この年利0.93%のリターンは高いのでしょうか?それとも低いのでしょうか?そして何より、これは適正な利回りなのかどうかを検証してみる必要があります。
日本の米ドル建て終身保険の運用リターンを、円建ての定期預金や保険商品と比較する方がいらっしゃいますが、異なる通貨の比較は為替変動リスクの計算が複雑となるのでお勧めしません。
そこでシンプルに、米ドル建て運用である『米国債』と比較してみます。まず、国債のリスクを考えます。国債の元本や利息を約束しているのは、発行体である政府です。
その約束を守らない、すなわち債務不履行とは、その国の破綻を意味しますから、通貨発行権をも保有する政府が、自国通貨建て国債を債務不履行させることはまず考えられません。
満期まで保有すれば、元本と利息の受け取りを政府が約束します(信用リスクが低い)。また、中途換金に関しても、国債の取引は市場において非常に活発なため、容易に売却し現金化できます(流動性リスクが低い)。従って、国債は最も安全な運用といえます。
そして、米国債の金利は、下記の通りです。(2019年6月時点)
5年物 | 1.8% |
10年物 | 2.0% |
30年物 | 2.6% |
仮に前述の保険と同じように、毎年5000米ドル分の米国債を20年購入※していくとすると、平均で年2%程度の金利になりますので、20年後に12万米ドル(返戻率120%)になります。
※分かり易さを優先し、将来の利率変動などはここでは加味しません。
米国債と前述の保険とを比較すると、信用リスクと流動性リスク共に低く、比較的安全に運用できるのは米国債の方です。
「取ったリスクの対価がリターン」であれば、日本の米ドル建て終身保険の方が利回りは高くなるはずですが、そうはなっていません。何故なら保険の仕組みを成り立たせる様々なコストが掛かっているからです。
以上のように、運用だけを考えた場合、日本の米ドル建て終身保険では、取っているリスクに見合ったリターンが受け取れていないので、リスクが低くてリターンの高い米国債で運用した方が良いということになります。
なお日本ではなく、香港などの海外で米ドル建て保険を同条件で手配した場合、20年後の返戻率は140%を超え、米国債よりリスクを取った分に見合ったリターンを得ることができ、運用という目的をしっかりと満たすことができます。
そのような疑問に関する答えをご希望の方は、一度以下のセミナーにご参加いただけましたら幸いです。
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