インタビュー

【女性医師のキャリア】形成外科から美容医療へ転職。子育てと両立しながら見つけた、自分らしい働き方


戻る 2026/10/28
美容医師,医師転職,女性医師

「美容医療に興味はあるけれど、今のキャリアを変えることに不安がある」「美容医療へ転職した後、子育てと仕事を両立できるのだろうか」そう考えている医師も多いのではないでしょうか。

今回は、大学病院での形成外科勤務を経て美容医療の世界へ飛び込み、現在は「菊名記念AAクリニック」で働きながら子育てに奮闘されている波多野医師へインタビュー。美容医療へ進んだきっかけや、転職先の選び方、技術習得の方法、さらに妊娠・出産・子育てを経験する中でのキャリアの変化についてお話を伺いました。さらに、採用担当である梅野氏にも加わっていただき、美容医療への転職のリアル、クリニック選びのポイント、そして女性医師が働きやすい環境づくりについて詳しくお話を伺いました。

「美容医療への転職を考えている」「ワークライフバランスを改善したい」「子育てしながら美容医療業界で働きたい」という先生方は、ぜひ参考にしてください。

保険診療から美容医療へ転向を決意した理由

ドクターコネクト
これまでのご経歴と、美容医療業界へ進むまでの経緯について教えてください。

波多野医師
医学部卒業後は総合病院にて初期研修を行い、さまざまな診療科を経験する中で形成外科と出会いました。その後、指導医のもとで形成外科に入局し、約1年間にわたる救急医療の現場を含め、大学病院や関連病院で臨床経験を積みました。

形成外科や救急では、外科的な処置や患者様の状態を見ながら治療方針を考える経験など、医師としての基礎となるさまざまな経験を積むことができました。

その後、非常勤のアルバイト先を探す中でドクターコネクトさんからご紹介をいただいたことがきっかけで、美容医療の世界へ進むことになりました。これまで培ってきた医師としての経験を活かしつつ、自分らしい働き方を模索した結果のキャリアチェンジでした。

ドクターコネクト
保険診療(救急や形成外科)から美容医療へ転向された一番のきっかけは何だったのでしょうか?

波多野医師
最大の理由は、当直や救急対応などによる体力的な負担が大きく、このまま長く医師を続けることができるのだろうかと考えるようになったことです。

当時は週4〜6日の勤務に加え、月4回の当直や外勤があり、月の半分ほど自分のベッドで眠れないような生活が続いていました。

まずは専門医を取得するまで全力で走り抜けましたが、その後は「自分のペースで働きたい」と考え、美容医療への転向を決意しました。

医師としてキャリアを積むことはもちろん大切ですが、長く働き続けるためには、自分自身の生活や価値観に合った働き方を考えることも重要だと思います。

不安を乗り越えたクリニック選びと、初めての美容医療

ドクターコネクト
美容医療へ転職される際のお気持ちや、不安・悩みなどはありましたか?

波多野医師
美容医療に対して慎重な見方があることも承知していたため、「まずは誠実に、真面目に取り組む姿勢を大切にしよう」と考えていました。

もともと美容が好きだったことや、細かい作業・目に見える結果が出る分野が好きだったことも美容を選んだ理由です。また、私の場合は健康な方の前向きな変化に関われることに魅力を感じ、自分自身も前向きな気持ちで働けると感じていました。

美容医療は、一般的な保険診療とは診療の目的や患者様との向き合い方が異なる部分があります。そのため、美容医療未経験の医師が転職する際には、仕事内容だけでなく、自分がどのような診療をしたいのかを整理しておくことも大切です。

ドクターコネクト
最初に勤務された美容クリニックの選び方や条件、実際の環境はいかがでしたか?

波多野医師
クリニック選びでは以下の条件を大切にしていました。

  • 患者数が多く手技の経験をたくさん積めること
  • 先輩や院長の指導をしっかり受けられること
  • 患者様対応や手技に集中できること

ドクターコネクトさんを通じて紹介してもらったクリニックでは、注入などの症例数が非常に多く、しっかり鍛えられました。院長先生や先輩医師の方々も保険診療で豊富な経験を積んだベテランばかりで、技術的な指導をしっかりと受けることができました。

美容医療未経験で転職する場合、最初のクリニック選びはその後のキャリアにも大きく関わります。特に注入治療などの技術を身につけたい場合は、実際にどの程度の症例を経験できるのか、指導を受けられる環境があるのかを確認しておくことが重要です。

さらに、SNSへの出演や発信がどのくらい求められるのかなど、診療以外の業務についても事前に確認しておくと、自分の希望する働き方とのミスマッチを防ぎやすくなります。

また、私が美容医療に転職して一番良かったと思う点は、生活リズムを整えながら働けるようになったことです。

勤務の開始・終了時間が大きくずれることも少なく、残業や年末年始の出勤もありませんでした。これまでの働き方と比べて、予定を立てやすくなったことは大きかったですね。

医師の転職では、給与や勤務日数だけでなく、「勤務時間が安定しているか」「残業がどの程度あるか」「休日に呼び出される可能性があるか」といった点も、長く働くためには重要なポイントです。

特にワークライフバランスを重視する医師にとっては、求人票に記載された勤務時間だけでなく、実際の勤務状況まで確認することが大切だと思います。

ドクターコネクト
美容医療での技術習得や、苦労・やりがいについて教えてください。

波多野医師
入職初期はクリニックの院長先生や先輩医師から注入手技などを指導してもらいました。その後もアラガンのセミナー、ハンズオン、マンツーマン指導、ウェビナーなど、学びの機会には休日も含めて積極的に参加しましたね。

美容医療へ転職したからといって、すぐにすべての技術を身につけられるわけではありません。

特に美容医療未経験の医師の場合、クリニック内での指導に加えて、セミナーやハンズオンなど外部の学習機会を活用しながら、知識と技術を継続的に身につけていく必要があります。

大手クリニック時代は、多くの症例をスピーディーにこなすことが求められる中で、患者様への丁寧なリスク説明の重要性を改めて深く学びました。

一方で、ヒアルロン酸等の注入治療が好きで数多くの症例を経験するうちに、患者様一人ひとりに合わせた提案やリフトアップのデザインができるようになり、リピーターの患者様がついたときには大きなやりがいを感じます。

注入治療は、単に決められた施術を行うだけではありません。患者様の希望を聞きながら、どのような変化を目指すのか、どこまで治療するのかを考える必要があります。

症例経験を重ねることで、患者様一人ひとりに合わせた治療提案ができるようになることも、美容医療の魅力の一つといえるでしょう。

子育てとキャリアの葛藤、そして自分らしい働き方を求めた転職のリアル

ドクターコネクト
子育てが始まってからのキャリアの変化と、そこで直面した壁について教えてください。

波多野医師
転職後、最初のクリニックで働き始めて数年経った頃に、第一子を授かり、産休・育休を経て復職まで経験しました。復職後は終業時間を19時までに変更し、勤務地も変更していただくなど、かなり歩み寄ってくださいました。それでも保育園のお迎えに行くと、いつも子どもが最後の一人になってしまっており、寂しい思いをさせてしまっていました。

そんな時に、医局の頃の先輩から新設の美容皮膚科クリニックで医師を探しているとお声がけいただきました。そのクリニックでは17時までの勤務で採用いただけるとのことだったので、再度転職を決めました。

新規オープンのクリニックへ転職した当時、幼かった子どもは2週間に1回ほどの頻度で発熱を繰り返していました。シッター会社と契約するなどして備えてはいたものの、感染症の大流行時はシッターさんの不足などの理由でどうしてもお休みをいただかざるを得ない状況が重なりました。

小さな子どもがいることはご理解いただいたうえでの雇用契約ではあったものの、実際に働いてみると、双方が思い描いていた働き方には少しずつズレがあることに気づかされました。

この経験から、出産・育児とキャリアを両立させるためには、勤務時間だけでなく、急な発熱時にお互いにどのような準備・対応ができるのか、周囲の理解がどれほどあるかといった点も具体的に確認することが大切だと感じ、次の環境を探すことにしました。

菊名記念AAクリニックでの理想的なワークライフバランス

ドクターコネクト
現在の菊名記念AAクリニックを選ばれた理由と、今後の展望について教えてください。

波多野医師
急なお休みの可能性や17時前の退勤といった厳しい希望条件の中、タイミングよく募集がありご縁をいただきました。菊名記念AAクリニックには院内保育施設があり、勤務時間は9:30〜17:00で残業もありません。周りのスタッフや院長先生の理解も深く、仕事と子育ての両立が可能になりました。これまで培ってきた美容皮膚科の知識とスキルも活かせるとても恵まれた環境だと感じています。

梅野氏
当院は院内保育があり、経験豊富なスタッフも多く、落ち着いた雰囲気があるためお互いに相談し合える温かい雰囲気があります。院長先生ご自身もお子様が5人、お孫さんが11人いらっしゃり、子育てや急な休みに対して子育てや急なお休みにも理解のある環境です。

波多野医師が現在の環境を「とても恵まれた環境」と感じている背景には、勤務時間だけではなく、周囲の理解や相談しやすい雰囲気があります。

女性医師が働き続けるためには、ライフステージの変化に合わせて勤務条件を相談できる職場を選ぶことも大切です。

波多野医師
今後はカウンセリング時間をたっぷりと取るスタイルを大切にしながら、注入治療の充実とブランディングを進めていきたいと考えています。

患者様一人ひとりの悩みや希望を丁寧に伺い、納得した上で治療を受けていただくことを大切にしながら、より良い美容医療を提供していきたいですね。

美容医療へのキャリアチェンジを考える医師へのメッセージ

ドクターコネクト
妊娠・出産・子育てと医師のキャリアはどのように両立していくことが正解と考えていますか?

波多野医師
出産のタイミングにかかわらず、子育てと仕事の両立は大変だと思います。研修医の時期でも、大学病院にいる時でも、美容医療へ転向した後でも、それぞれに大変さがあります。

保険診療でも美容医療でも、子育てへの理解がある環境に入れるか、良いタイミングで勤務先とのご縁があるかということが大切だと思います。

出産する時期に絶対的な正解があるわけではありません。だからこそ、現在の自分の環境でできることに真面目に取り組みながら、ライフステージが変わったときには、その時の自分に合った働き方を考えることが大切です。

また、子育て中の医師が転職先を探す場合、勤務時間や休日、給与などの条件に目が向きがちです。

もちろん条件は重要ですが、それだけではなく、

  • 子どもの体調不良時にお休みができそうか
  • 勤務時間の調整について相談できるか
  • 子育て中の医師が実際に働いているか
  • 周囲に相談しやすい雰囲気があるか
  • 院内保育などのサポートがあるか

といった点も確認しておくとよいでしょう。求人情報だけでは分からない職場の雰囲気や、実際の働き方については、転職エージェントなどを通じて確認するのも一つの方法です。

ドクターコネクト
美容医療への転向を迷っている医師へのアドバイスや、美容に向いている医師の特徴について教えてください。

波多野医師
迷うくらいであれば、まずは保険診療でしっかり臨床経験を積んでおくことがおすすめです。保険診療での経験があることで、美容医療に進んだ後にも活かせる場面は多いと思います。美容医療の世界に飛び込んだ後は学び続ける姿勢と誠意を持って患者様に向き合うことが何より大切だと思います。

美容医療への転職を検討しているものの、「未経験だから難しいのでは」と迷っている医師もいるでしょう。

自分自身の経験から分かるのは、形成外科など保険診療で積んだ経験を活かしながら、美容医療の現場で新しい技術を学んでいくというキャリアもあるということです。

転科・転職を決めた後も学び続ける姿勢を持つことが、美容医療の医師として成長する上で重要になります。

梅野氏
事務方としては、先生方が気持ちよく働けるような環境作りとリスペクトを大切にしています。事務方から見て美容医療に向いていると感じるのは「自身も美に対する意識を高く持たれている先生」です。日頃から自身も美容への関心を持ち続ける姿勢が、患者様の気持ちを理解することにもつながると感じます。美容医療では、患者様の「もっとこうなりたい」という気持ちに寄り添うことも大切です。

自分自身も美容や美しさに関心を持ち、患者様の希望を理解しながら丁寧に診療できることは、美容医療の現場で働く上で一つの強みになるでしょう。

ドクターコネクトより

今回お話を伺った波多野医師は、形成外科や救急で医師としての経験を積んだ後、美容医療へキャリアチェンジされました。

美容医療への転職を考える医師の中には、「今までのキャリアを捨てることになるのでは」と不安を感じる方もいるかもしれません。しかし、波多野医師のように、形成外科で身につけた経験を土台にしながら、新しい分野へキャリアを広げていくことは可能です。

その後、出産・子育てを経験する中で働き方を見直し、現在は菊名記念AAクリニックで院内保育や残業のない勤務環境のもと、医師としての仕事と子育てを両立されています。

医師のキャリアや働き方に、決まった正解はありません。

美容医療への転職を考える際も、これまでの経験を活かしながら新たな分野へ挑戦することができます。また、ライフステージの変化に合わせて、その時の自分に合った職場を選び直すことも大切です。

「自分らしいキャリアを築きたい」「子育てと臨床を無理なく両立させたい」とお考えの先生は、ぜひ下記よりお気軽にご相談ください。あなたの新しい一歩を、ドクターコネクトが全力でサポートいたします。

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